治験・臨床試験とは

私たちは、食道がん、胃がん、大腸がんなどを中心に、消化器がん治療の標準化や新たな治療法の開発を目指し、日本臨床腫瘍グループ(JCOG)西日本がん研究機構(WJOG)などの多施設共同研究グループに参加し、臨床研究を活発に行っています。 また、WJOG消化器グループの若手会として2018年に発足した「FLAG」においては、慶應義塾大学病院消化器内科腫瘍グループの平田賢郎が代表を務めており、国内の若手腫瘍内科医のグループとしては最大の組織です。概ね45歳以下の医師で構成されており、これまで多くの医師主導治験や臨床試験を成功に導いて参りました。 新薬の臨床試験や、新たな治療法の効果と安全性の評価など、共同でデータを収集し分析することで、より質の高い治療法の確立に貢献しています。この連携により、日本全体のがん治療の向上が図られています。 新薬の臨床試験(治験)による治療や臨床研究への参加について、詳しくは担当医にご質問ください。

臨床試験とは、薬や医療機器など、病気の予防・診断・治療に関わるいろいろな医療手段について、その有効性を確かめたり、複数の治療方法の優劣を見極めたりすることを主目的として行われる臨床研究です。 臨床試験は、さらに新しい薬の有効性確認を目的とする「治験」と、これ以外のさまざまな目的によって行われる「自主臨床試験」の2つに分けることができます。

治験とは、すぐれた新薬候補として期待される薬(治験薬)や医療機器について、それらを実際に病気の治療に用いた際の効果と安全性を確かめ、裏付けとなる科学的なデータを集めて、厚生労働省の承認を得て広く保険制度の下で使えるようにするための臨床試験です。

自主臨床試験とは、病気の予防・診断・治療について、患者さんご本人をはじめ同じ病気に苦しんでおられる世界中の方々、あるいは将来苦しむ可能性のある方々のために、より優れた医療の実現に役立つ確かな医学知識を得ることを目的として行われる臨床試験です。